診療科目別 損益モデル

歯科クリニック開業の
収支はこう組み立てる

ユニット3台・歯科衛生士2名体制の歯科クリニックの標準モデルです。保険診療を基盤に、自費率の向上で収益性を高めていく構造を前提とした25坪のテナント開業を想定しています。

想定月商(安定期)
480万円
単価8,000円 × 25人/日 × 24日
開業資金の目安
6,500万円
内装工事は坪90万円で算定
損益分岐点
17人/日
これを超えた患者数が利益になる
資金計画

開業資金の目安 ── 6,500万円

テナント開業・約25坪を想定。内装工事費は坪単価90万円で算定しています。自己資金2割+金融機関借入8割(約5,200万円・10年返済)が標準的な調達構成です。

項目金額
内装工事費(約25坪 × 坪90万円)設計監理料含む概算2,250万円
ユニット3台・歯科用CT・レセコン 等ユニットは台数を抑えて段階導入も可能2,500万円
敷金・保証金・仲介手数料敷金保証金(家賃8〜10ヶ月)+仲介手数料等400万円
運転資金立ち上がり期6ヶ月分の固定費1,000万円
広告宣伝・採用・開業諸費用内覧会・求人・各種手続費用350万円
開業資金 合計6,500万円
収益モデル

月商の組み立て方

クリニックの月商は「診療単価 × 1日患者数 × 月間診療日数」のかけ算です。歯科クリニックの標準値で計算すると以下のとおりです。

平均診療単価
8,000円
×
1日平均患者数
25人
×
月間診療日数
24日
=
想定月商
480万円
月次損益

月次損益モデル(安定期・開業2〜3年目)

個人開業・テナント・ユニット3台体制を前提とした、安定期の標準的な月次損益です。

科目月額対月商比
医業収入480万円100.0%
材料費・外注技工料技工料12%+材料費8%(対収入比約20%)96万円20.0%
人件費歯科衛生士2名・助手/受付2名120万円25.0%
地代家賃25坪テナント35万円7.3%
リース料機器の一部リース10万円2.1%
減価償却費内装(15年)・ユニット/CT(6〜7年)53万円11.0%
広告宣伝費WEB集患・予防歯科の発信12万円2.5%
その他経費水道光熱・通信・消耗品・保険等38万円7.9%
経費合計364万円75.8%
営業利益(院長報酬・税引前)116万円24.2%
院長の手取りキャッシュの目安(税引前)
営業利益 116万円 + 減価償却費 53万円 − 借入返済 約47万円 = 月 約122万円
※ここから所得税・住民税・国保/医師国保等が差し引かれます。自費率を高めることで大きく改善する余地があります。
損益分岐点

1日17人が「黒字の壁」

固定費(人件費・家賃・償却等)を回収できる患者数が損益分岐点です。歯科クリニックの本モデルでは月419人、1日あたり約17人。開業後は「まずこのラインまで何ヶ月で到達するか」が事業計画の核心になります。

1日あたり患者数(0〜32人)
損益分岐点 17人
安定期目標 25人
立ち上がり期(開業6〜12ヶ月)は分岐点を下回るのが通常です。その間の赤字を支えるのが運転資金(1,000万円)です。
経営の要点

歯科開業 成功のポイントとリスク

成功のポイント

  1. 歯科経営の生命線は「自費率」と「リコール率(定期来院)」です。本モデルは自費率約15%の保守的な試算で、自費率25%に上がると院長可処分は月50万円以上改善します。
  2. 歯科衛生士の確保が予防歯科収益の前提です。ユニット3台でも衛生士が1名だと、メンテナンス枠が埋まらず収益構造が崩れます。
  3. 競合が多い科目だからこそ、「予防型」「小児歯科特化」「訪問歯科」など開業時の明確なポジショニングが効きます。

注意したいリスク

  1. 歯科診療所はコンビニより多いと言われる競合環境です。差別化のない立地・診療方針では患者数が伸びません。
  2. 保険診療のみでは利益率が低く、借入返済後の手残りが想定を下回りやすい構造です。自費メニューの設計を開業時から組み込む必要があります。
  3. 技工料・材料費は収入に比例して増える変動費(約20%)であり、値上がり局面では利益を直接圧迫します。

この数字を、先生の計画に置き換えてみませんか

本ページのモデルはあくまで標準値です。立地・坪数・スタッフ構成・診療方針が変われば、損益は大きく変わります。湯沢会計事務所は医業経営支援30年超の実績をもとに、事業計画書の作成、日本政策金融公庫・銀行からの資金調達、保健所・厚生局の開業手続まで一貫してサポートします。開業前のご相談は無料です。

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