診療科目別 損益モデル

整形外科クリニック開業の
収支はこう組み立てる

運動器リハビリテーションを収益の柱とする整形外科クリニックの標準モデルです。リハビリ室を含む55坪の大型テナント開業、理学療法士3〜4名体制を想定しています。

想定月商(安定期)
1,001万円
単価6,500円 × 70人/日 × 22日
開業資金の目安
1億1,000万円
内装工事は坪90万円で算定
損益分岐点
42人/日
これを超えた患者数が利益になる
資金計画

開業資金の目安 ── 1億1,000万円

テナント開業・約55坪を想定。内装工事費は坪単価90万円で算定しています。自己資金2割+金融機関借入8割(約8,800万円・10年返済)が標準的な調達構成です。

項目金額
内装工事費(約55坪 × 坪90万円)設計監理料含む概算4,950万円
医療機器(X線・エコー・骨密度・物理療法機器 等)中古・リース併用で圧縮可能2,500万円
電子カルテ・什器・備品レセコン・待合家具等500万円
敷金・保証金・仲介手数料敷金保証金(家賃8〜10ヶ月)+仲介手数料等700万円
運転資金立ち上がり期6ヶ月分の固定費2,000万円
広告宣伝・採用・開業諸費用内覧会・求人・各種手続費用350万円
開業資金 合計1億1,000万円
収益モデル

月商の組み立て方

クリニックの月商は「診療単価 × 1日患者数 × 月間診療日数」のかけ算です。整形外科クリニックの標準値で計算すると以下のとおりです。

平均診療単価
6,500円
×
1日平均患者数
70人
×
月間診療日数
22日
=
想定月商
1,001万円
月次損益

月次損益モデル(安定期・開業2〜3年目)

個人開業・テナント・院外処方を前提とした、安定期の標準的な月次損益です。

科目月額対月商比
医業収入1,001万円100.0%
医薬品・診療材料費注射薬・処置材料等40万円4.0%
人件費理学療法士3〜4名・看護師2名・事務3名330万円33.0%
地代家賃55坪テナント(リハビリ室含む)70万円7.0%
検査委託費MRI・血液検査等の外注20万円2.0%
リース料機器の一部リース15万円1.5%
減価償却費内装(15年)・機器(6年)69万円6.9%
広告宣伝費WEB・看板等12万円1.2%
その他経費水道光熱・通信・消耗品・保険等58万円5.8%
経費合計614万円61.3%
営業利益(院長報酬・税引前)387万円38.7%
院長の手取りキャッシュの目安(税引前)
営業利益 387万円 + 減価償却費 69万円 − 借入返済 約79万円 = 月 約377万円
※ここから所得税・住民税・国保/医師国保等が差し引かれます。
損益分岐点

1日42人が「黒字の壁」

固定費(人件費・家賃・償却等)を回収できる患者数が損益分岐点です。整形外科クリニックの本モデルでは月920人、1日あたり約42人。開業後は「まずこのラインまで何ヶ月で到達するか」が事業計画の核心になります。

1日あたり患者数(0〜91人)
損益分岐点 42人
安定期目標 70人
立ち上がり期(開業6〜12ヶ月)は分岐点を下回るのが通常です。その間の赤字を支えるのが運転資金(2,000万円)です。
経営の要点

整形外科開業 成功のポイントとリスク

成功のポイント

  1. 収益の柱は運動器リハビリです。理学療法士の人数×単位数が売上上限を決めるため、PTの採用力・定着率がそのまま経営力になります。
  2. 高齢者の通いやすさ(駐車場・バリアフリー・送迎動線)が患者数を左右します。郊外型・駐車場10台以上が一つの目安です。
  3. 外来リハから通所リハ・訪問リハへの展開余地があり、将来の医療法人化・多角化と相性の良い科目です。

注意したいリスク

  1. 開業資金が1億円規模となり、借入返済額も月79万円と重いため、立ち上がりの遅れが資金繰りに直撃します。
  2. 理学療法士が確保できない場合、リハビリ収益の計画が根本から崩れます。開業半年前からの採用着手が必須です。
  3. 近隣に既存の整形外科・接骨院が多いエリアでは、リハビリ患者の獲得競争が激しくなります。

この数字を、先生の計画に置き換えてみませんか

本ページのモデルはあくまで標準値です。立地・坪数・スタッフ構成・診療方針が変われば、損益は大きく変わります。湯沢会計事務所は医業経営支援30年超の実績をもとに、事業計画書の作成、日本政策金融公庫・銀行からの資金調達、保健所・厚生局の開業手続まで一貫してサポートします。開業前のご相談は無料です。

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