医療法人には、株式会社にはない独自の報告・届出義務があります。近年は経営情報の報告制度も加わり、「設立して終わり」ではない継続的な事務負担を前提に法人化を判断する必要があります。
医療法人は毎会計年度終了後、事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書等を都道府県知事に届け出る義務があります(届け出られた書類は閲覧の対象になります)。決算・税務申告とは別に、医療法上の書類一式を整える作業です。
これに加えて現在は、医療法人の経営情報等を会計年度終了後3ヶ月以内(公認会計士等による外部監査の対象法人は4ヶ月以内)に都道府県へ報告する制度が運用されています。収益・費用の内訳や職種別給与の状況(任意項目を含む)などを、国が整備するデータベースに報告する仕組みで、医療法人の経営は以前より「見える化」される方向にあります。提出期限・様式・未提出リスクの詳細は、特集ページ「医療法人の経営情報報告義務とは?提出期限・提出内容・未提出リスクを解説」で詳しく解説しています。
資産総額の変更登記を毎年度行うほか、理事長の重任(任期2年)ごとの変更登記も必要です。登記を放置すると過料の対象になり得ます。
医療法人(社団)には社員総会・理事会・監事という機関があり、決算の承認、役員の選任、重要な財産の処分などは議事録を備えた正式な手続で行う必要があります。理事3名以上・監事1名以上が原則で、監事には職務上の役割(監査報告)があります。形だけの運営は、認可・指導の場面や、将来の承継・M&Aの際に必ず弱点になります。
また、定款変更(診療所の追加、附帯業務の追加など)は都道府県知事の認可事項であり、「やりたくなったらすぐできる」わけではないことも知っておくべき点です。
このテーマは医療法人化を判断する7つの要素のひとつです。先生の実際の数字に当てはめたシミュレーションは、医業経営支援30年超の湯沢会計事務所が無料でお手伝いします。
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