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クリニック開業をお考えの先生へ 最終更新:2026年6月|制度は年度ごとに改廃されます

2026年版
クリニック開業時に使える補助金・助成金一覧

補助金・助成金は毎年のように金額・要件・スケジュールが見直されます。このページでは、医業専門30年超の湯沢会計事務所が、2026年度時点でクリニック開業時に実際に使える現行制度だけを厳選して整理しました。

スタッフの正社員化で
最大 80万円/人
キャリアアップ助成金(正社員化コース)
電子カルテ等のIT導入で
最大 450万円
デジタル化・AI導入補助金2026
賃上げ+設備投資で
年間上限 600万円
業務改善助成金(2026年度)
開業・設備

開業準備〜開業時に使える補助金

デジタル化・AI導入補助金 2026

経済産業省系採択制(審査あり)個人開業医・医療法人とも対象

電子カルテ・レセコン・WEB予約・オンライン診療システムなど、クリニックのITツール導入費用を補助する制度です。2026年度はAIを活用した業務効率化の支援が強化されています。クリニック開業時にもっとも使い勝手のよい補助金です。

補助額
通常枠で5万円〜450万円未満(申請額に応じて区分)
補助率
1/2〜2/3
対象の例
電子カルテ、レセコン、予約・問診システム、勤怠・労務管理システム 等
主な要件
IT導入支援事業者(登録ベンダー)経由で、登録済みITツールを導入すること。GビズIDプライムの取得が必要
注意点
申請は開業届の提出後が前提。交付決定前に契約・発注した費用は対象外になるため、機器選定のタイミングが重要です

小規模事業者持続化補助金〈創業型〉

中小企業庁系採択制(審査あり)医科・歯科の開業医は対象外

創業1年以内の小規模事業者の販路開拓を支援する制度で、補助上限200万円(インボイス特例等で最大250万円)。「開業時に使える」と紹介されることが多い制度ですが、公募要領で医師・歯科医師・助産師(個人)および医療法人は対象外と明記されています。保険診療を行うクリニックの開業には原則使えません。

補助額
上限200万円(特例の上乗せで最大250万円)、補助率2/3
使える可能性
MS法人(株式会社等)で行う物販・サービス事業、整骨院・鍼灸院、エステ等の周辺事業は対象になり得ます
当事務所から
「クリニック本体は対象外だが、関連事業では使える」という制度は他にもあります。事業の組み立て方ごとにご相談ください

業務改善助成金

厚生労働省系要件充足型医療機関も対象

事業場内の最低賃金(時給)を引き上げるとともに、生産性向上のための設備投資を行った場合に、その費用の一部が助成されます。パート・受付スタッフの時給引上げと、自動精算機・予約システム・省力化機器の導入を組み合わせる形でクリニックでも活用できます。

助成率
事業場内最低賃金が1,050円未満:4/5、1,050円以上:3/4(2026年度)
上限額
引上げ額(50円・70円・90円)と引上げ人数に応じて決まり、事業主単位で年間上限600万円
スケジュール
2026年度は9月1日受付開始。申請期限は地域別最低賃金の発効日前日まで(短期決戦です)
注意点
デジタル化・AI導入補助金と同一設備への併用は不可。どちらで申請するかの設計が必要です
医療DX

医療DX関連の導入補助

電子処方箋の導入補助(医療情報化支援基金/ICT基金)

厚生労働省系導入実績に応じた補助

電子処方箋管理サービスの導入費用に対する補助です。補助対象となる導入期限が令和8年(2026年)9月まで延長され、従来の院外処方機能に加えて院内処方機能も補助対象に追加されました。新規開業でシステムを一から入れる場合、開業時に電子処方箋まで同時導入してしまうのが補助の面でも有利です。

補助額の目安
診療所はおおむね10万円〜15万円程度(導入時期・同時導入機能により区分)
背景
医療DX工程表では、概ねすべての医療機関・薬局への普及が到達点として示されており、2026年度診療報酬改定でも電子的な診療情報連携が加算で評価されています
注意点
2026年10月以降の補助の取扱いは、電子カルテ普及計画と一体で改めて検討される予定です。導入時期の判断はお早めに
雇用・人材

スタッフ採用・育成・賃上げに使える助成金

厚生労働省の雇用関係助成金は、補助金と違って「審査で選ばれる」ものではなく、要件を満たして正しい手順を踏めば原則受給できます。ただし「計画届の事前提出」「就業規則の事前整備」など、後出しが一切きかないのが最大の特徴です。開業時の労務設計とセットで準備してください。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)

厚生労働省系要件充足型

パート・有期雇用で採用した看護師・医療事務スタッフを正社員に転換した場合の助成です。「まずパートで採用し、適性を見て正社員化する」というクリニックの実務とも相性のよい制度です。

支給額
中小企業で1人あたり最大80万円(重点支援対象者・40万円×2期)、それ以外の労働者は40万円
2026年度の変更
正社員転換等の情報を自社サイト等で公表した場合の情報公表加算(1事業所20万円)が新設されました(令和8年4月8日以降の転換が対象)
主な要件
転換前6ヶ月以上の就業規則整備、キャリアアップ計画の事前提出、転換後の賃金3%以上アップ、転換後6ヶ月の賃金支払い後2ヶ月以内に申請

人材開発支援助成金

厚生労働省系要件充足型

スタッフの職業訓練にかかる経費と訓練期間中の賃金の一部を助成する制度で、現在はコース制で運用されています。接遇研修・医療事務研修・DX研修などクリニックでも使える場面があります。

主なコース
人材育成支援コース、事業展開等リスキリング支援コース、人への投資促進コース 等
助成の例
事業展開等リスキリング支援コースでは訓練経費の75%(中小企業)を助成。デジタル化に対応する研修等が対象
注意点
訓練開始前の計画届提出が必須です

特定求職者雇用開発助成金

厚生労働省系要件充足型

高年齢者(60〜64歳)・障害者・母子家庭の母などの就職困難者を、ハローワーク等の紹介で継続雇用した場合の助成です。経験豊富なシニアの医療事務・看護スタッフの採用は、開業期の人材確保策としても有効です。

支給額の目安
対象者の類型と週所定労働時間に応じて数十万円〜(短時間労働者を含む)が複数期に分けて支給されます
注意点
ハローワーク等の紹介による雇入れであることが要件です。縁故採用・直接応募は対象になりません

働き方改革推進支援助成金

厚生労働省系要件充足型

労働時間の短縮や年次有給休暇の取得促進に取り組む中小企業への助成です。勤怠管理システムの導入や就業規則の整備費用などが対象となり、業種別課題対応コースには医療に従事する医師の労働時間短縮も位置づけられています。開業時から「残業の少ないクリニック」の体制を作る費用に充てられます。

見落とし注意

自治体独自の補助制度・税務の注意点

国の制度のほかに、都道府県・市町村が独自の補助を行っている場合があります。例えば東京都では診療所の電子カルテ導入を支援する独自補助が実施された実績があり、新潟県内でも市町村ごとに開業医誘致・医師確保のための補助制度を設けている地域があります。地域枠の制度は年度単位で新設・終了するため、開業予定地が決まった時点での確認が不可欠です。

税理士からのワンポイント:受け取った補助金・助成金は原則として課税対象(収入計上)です。計上すべき事業年度の判定を誤ると修正申告のリスクがあり、また機械装置等の取得に充てた国庫補助金等は「圧縮記帳」により課税の繰延べができる場合があります。受給したら終わりではなく、税務処理までセットでご相談ください。
申請前に必ずご確認ください:補助金(採択制)は申請しても不採択になることがあります。助成金(要件充足型)は計画届や就業規則整備などの「事前準備」を欠くと、要件を満たしていても不支給になります。いずれも公募要領・支給要領の最新版での確認が必須です。本ページは2026年6月時点の情報に基づいています。

「先生の開業計画なら、どれが使えるか」を一緒に整理します

補助金・助成金は、開業スケジュール・雇用計画・設備投資のタイミングと噛み合って初めて受給できます。湯沢会計事務所は医業経営支援30年超の実績をもとに、使える制度の洗い出しから、事業計画・資金調達・労務体制の設計、受給後の税務処理まで一貫してサポートします(社会保険労務士の独占業務に該当する手続は、提携社労士と連携して対応します)。開業前のご相談は無料です。

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